【初任者研修の転職】入所者から受けた暴力がきっかけで訪問介護に転職!結果心身の負担が軽減されて給料もアップした。

【初任者研修の転職体験談】入所者から受けた暴力がきっかけで訪問介護に転職!結果心身の負担が軽減されて給料もアップした。

【性別】女性
【職業・資格】
初任者研修(旧ヘルパー2級)
【働き始めの年齢】
23歳
【転職時の年齢】
25歳
【転職して何年経ったか】
18年
【その後】
今は退職し主婦


【女性・初任者研修】
25歳のときに、
介護老人保健施設から、
訪問介護
に転職。




【転職前の職場形態】
介護老人保健施設
【転職前の職場環境】
老人保健施設の介護職員で、介護度別に3フロアに分かれた入所者を介護していました。
2年のうちのほとんどを要介護5の寝たきりの入所者の介護にあたっていました。
日中は4〜5名の職員で30名〜50名ほどの入所者の介護を行うのですが、夜勤は各フロアごとに1名のスタッフのみで、だいたい一晩で延べ100回以上のおむつ交換を1人で行っていました。
給料は月4回の夜勤で手取り10万円程度と地域の中でも最も給料が安い施設として有名で、休暇は夜勤を1回するごとに半日ずつ減らされるシステムになっていたことから、だいたい月5〜6日しか休暇がなく、体調を崩して退職する介護職員が毎月のようにいました。




【転職の理由】
・看護師や別の介護スタッフからのいじめがあった。
・過酷な労働で心身ともに不安定になっていたから。
・介護スタッフのみ産休制度がなく、今後も長く仕事ができる職場でないと思ったから。

【ためらった理由】
・上司から退職しないようにパワハラにあっていた。
・不景気で同じ介護職でも求人が少なかった。
・自分に他の業種で働くためのスキルがなかった。

【転職の決め手】
暴力的な入所者の対応を普段から若い私に1人でするように命じられていて、その日も対応に当たっていたのですが、その入所者が私の顔面をげんこつで激しく殴り大けがをしてしまいました。
その職場は労災には加入しておらず、併設された医療機関で対応すると言われたのですが、個人のクリニックで目が見えないほどの大けがを負ってしまい、対応ができずにしばらく別の病院で治療を行いました。
その治療費は全て自分持ちであり、自分の1か月分の給料を上回る状態になったことに対し、私の両親が激怒しました。
元警察官であった実父が知り合いを駆使して訴えると経営者に対して怒ったことから、治療費自体はいくらかもらったものの、片目の視力が回復せず、職場もこれ以上私の方とトラブルになりたくないと思ったのか、あっさり退職を認めました。
今度は介護職に就くとしても最低労災に加入しているところを選ぼうと思いました。




【相談した人】
転職や退職について相談した相手はいませんでした。
上司は人手不足にならないよう、仮に退職を申し出ても入院を伴うような疾患や家族の介護、結婚や妊娠といった明らかに仕事を継続できないような理由でなければ退職願を受け取らないことで有名であった上、他のスタッフからいじめに遭っていたので相談する人は誰もいませんでした。




【転職サイトを使ったか】
転職サイトは使っていない

【どうやって転職したか】
地方都市なので転職サイトを使って転職できる職場が存在しておらず、インターネットや新聞の折込チラシなどを見ながら転職先を探しました。

【転職時に困ったこと】
転職サイトを利用すると担当者から条件に合ったところを探してくれるということを聞いていたのですが、私の場合は田舎在住で両親の意向で転職サイトにある都会の介護施設に就職することができませんでした。
そのため自力でインターネットや求人広告を見つけてきては応募してみるのですが、田舎で求人自体が少なかった当時は介護職にも人が流れる状態だったので思うように新しい職場が見つかりませんでした。

【転職でお世話になったこと、嬉しかったこと】
田舎で介護に関する転職サイトに登録されている職場はなく、転職については頼るところはありませんでした。
その時期はまだ不景気で新卒でも就職できない人たちが多く、まだまだ介護職へ就業する人が多かった時代なのでそう簡単に条件のいいところが見つかりませんでした。
時折前の職場の仲のよかったスタッフから近況を聞かれ、励まされたのはとても嬉しかったです。




【転職先を決めた理由】
・労災があると言われたから。
・当時交際していて婚約状態にあった現夫の職場に近かったから。
・夜勤業務がなかったから。




【退職する時の心境】
入所者はほとんどが認知症であったり寝たきりで私のこと自体わからない人が多かったのですが、1人だけ比較的元気で認知症もない女性入所者が退職することについて悲しんでいました。
職場のほとんどの人にいじわるをされていたので特に思い残すようなところではないと思い、送別会を開きたいと言われましたが、ケガの方が治っていなかったので調子が悪いと言ってお断りしました。




【転職後の職場形態】
訪問介護

【転職後の職場環境】
自宅で生活する利用者を訪問し、介護を行いました。
事務所には20名ほどのスタッフがおり、だいたい1日あたり5〜6件の仕事が割り振られました。
給料は1件につきいくらという計算になっていて、生活援助のみよりも身体介護を行う方が割がよかったので積極的に身体介護を必要とした利用者の元を訪問していました。




【転職後のイマイチなところ】
他のスタッフと一緒に働くということがほとんどなかったのでいじめなどはありませんでしたが、訪問先の利用者および家族からクレームを直接受けたり、当時まだ20代だったので家族にセクハラを受けることがありました。

【転職後の良いところ】
利用者1人だけの介護なので慌てることなくやらなければいけないことをきちんとすることができました。
その場に他のスタッフがいることもほぼないので、仕事に対してあれこれケチを付けられることもなく、嫌な気持ちにならずに仕事に取り組めるようになりました。
表上は1件につきいくらという計算でしたが、そのほとんどが1時間もしくは30分という訪問時間なので時給に換算するとかなりいい額でした。




【生活と心境の変化】
まず夜勤業務が一切なかったので、生活のリズムが乱れる事がなく、夜勤業務をすることによって悪化していた自律神経失調症の症状が落ち着きました。
それでいて給料は以前の職場よりもよくなったので、心身に負担をかけずに転職できてよかったと思いました。




【ズバリ!】
転職して良かったと思う。



【転職前の自分へアドバイス】
当時は不景気で他の介護の職場も求人がないと思っていましたが、実際には入所のみならず訪問介護にまで範囲を広げたら心身の負担を軽減した介護の仕事を継続できたので、できればある程度介護スキルの付いた2年目の時点で転職を決めていたら、入所者から暴力を受けずに視力を落とすこともなかったのかもしれないと後悔しています。